2013年3月30日土曜日

ロッシ氏のHot Catの第三者検証結果は4月中旬に公表される?


ロッシ氏は、前々から第三者検証が始まっていて、いずれ高名な学術誌にその結果が公表されると予告してきました。尤も、その後、全くレポートが出てくる気配がなかったので、失望を招いているのですが、相変わらずロッシ氏は気にする風でもありませんでした。そんな折、3月24日のJONPへのコメントでロッシ氏が重大な表明を行いました。
以下、そのコメントの引用です(赤字は引用者によります)。

http://www.journal-of-nuclear-physics.com/?p=791&cpage=3#comment-663403
georgehants
March 24th, 2013 at 5:11 AM
Dear Mr. Rossi, have you read the comments on E-cat World regarding the situation concerning the third party report.
Very interesting and informative as we wait for full conformation of your World changing Technology.
Best Wishes.
Andrea Rossi
March 24th, 2013 at 10:53 PM
DEAR GEORGEHANTS:
YOUR COMMENT IS IMPORTANT BECAUSE OPENS THE GATE FOR THE FOLLOWING INFORMATION:
THE TESTS OF THE THIRD INDIPENDENT PARTY HAVE BEEN COMPLETED YESTERDAY.
I DID NOT ATTEND, THEREFORE I DO NOT KNOW EXACTLY THE RESULTS, THAT WILL SURELY BE PUBLISHED BY THE EXAMINATORS, PROBABLY AROUND THE HALF OF APRIL. I MET THE 11 PROFESSORS AND EXPERTS THAT MADE THE TESTS WHEN THEY ENDED THEIR WORK AND THEY WERE VERY POSITIVE. ONE OF THEM TOLD ME ” WE GOT EVIDENCE THAT THE ‘ EFFECT’ IS REAL BEYOND ANY REASONABLE DOUBT”. I COULD NOT GET MORE INFORMATION, BECAUSE THEY NOW HAVE TO ELABORATE THE DATA TO PREPARE THE PUBLICATION. ALL THE PROFESSORS SAID THE TEST IS GONE WELL, VERY WELL. THE LAST TEST ENDED AFTER 120 HOURS OF UNINTERRUPTED OPERATION OF THE REACTORS ( THE NEW GENERATION OF HOT CATS IS MADE BY A TWO STAGE SYSTEM, MADE WITH AN ACTIVATOR WITH RESISTANCES COUPLED WITH A KIND OF CHARGE, WHICH ACTIVATES THE E-CAT WITH A DIFFERENT CHARGE. THE EFFECT IS STUNNING, WE SAW IN OUR PRIVATE TESTS, AND HAS BEEN REPLICATED BY THE THIRD INDIPENDENT PARTY.
NOW WE PASS TO THE INDUSTRIAL ENGAGEMENTS: WE HAVE TO DELIVER OUR PLANTS BY THE END OF APRIL.
WARM REGARDS,
ANDREA ROSSI
要約すると以下のような主張がされています。

  • 第三者検証は昨日完了した(ロッシ氏は第三者検証で追加のテストを行なっていると表明していました)。
  • 検証結果は4月中旬あたりに公表されると思われる(ロッシ氏はこの検証に機器を提供するが、検証に参加はしておらず、検証をコントロールする事もできないと表明していました)。
  • 検証を行った11人の教授・技術者に会った。彼らは非常にポジティブであった。
  • その内の一人は、ロッシ氏に語った:「我々はあらゆる合理的な疑義を排して、この現象が真実であるとの証拠を得た」。
  • 全ての教授は、検証は非常にうまく行ったと語った。
  • 最後のテストでは連続120時間の運転を行った。
  • 新しいHot Catは2ステージから成る。アクティベータとE-Cat本体だ。我々はプライベートテストでこの現象を見つけ、第三者検証でも追試できた。
  • 現状、商用化へと向かっている。我々はプラントを4月末までに出荷しなければならない。


また、その後、以下のようにもコメントしており、4月中旬にレポートが発行される件については、かなり強い印象を持っているようです。ロッシ氏の言う通りであれば、このレポートは、ロッシ氏と全く独立に研究者が慎重に検証を行った結果であり、非常に重要なものになると期待できます。楽しみに待ちましょう!


http://www.journal-of-nuclear-physics.com/?p=791&cpage=3#comment-663681


Andre Blum
March 25th, 2013 at 7:39 AM
Dear Mr Rossi,
Congratulations on the completion of the independent testing. It is good to hear that it seems the conclusions will be very positive.
Three questions:
1) What are the dimensions of the 1kW modules tested by the professors? What more can you tell about these reactors?
2) Do you have any updates about your earlier statements of having an e-cat be an electromotive force (EMF)?
3) For us as enthusiastic followers, what milestones do you see beyond a) publishing of the independent test in a peer reviewed journal; b) invitations to certain people like Brian Josephson to visit a non-commercial 1 MW industrial plant, after some months of operation?
Thank you,
Andre
Andrea Rossi
March 25th, 2013 at 7:58 AM
Dear Andre Blum:
1- please wait the report, which will be published within 3 weeks with all the details
2- that is a very important issue we are working upon
3- Brian Josephson will be surely invited to visit the 1 MW plant in operation, when the plant will be visitable. The publication will be totally indipendent from me, as well as the tests have been: as the tests have been made with instrumentation belonging to the test indipendent party, so the magazine will be chosen by it. The sole thing they told me is that the publication will be made possibly around the half of April One of them said: ” What we have seen is too important, must absolutely be published”. I do not know any other issue regarding the publication.
Warm Regards,
A.R.

以上



2013年3月17日日曜日

ナノ銀(ナノ純銀)除染についての国会での質疑

ナノ銀による除染効果と常温核融合との関係」の記事で取り上げたナノ銀(ナノ純銀)除染について、国会の代表質問で生活の党の森ゆうこ議員が、積極的な調査への取り組みをするよう質問を行いました。下村大臣の答弁は、放射線の減弱効果は認められなかったという否定的なものでした。

この答弁は非常に残念です。
ナノ純銀によるセシウムの放射線減弱という現象は、従来の物理学の知見からは起こりえない筈の非常識な現象です。現状は、阿部博士が先鞭をつけ、物理学の専門家である岩崎博士の探求によって、ようやく実験室内で精密な測定ができ始めたばかりです。新現象発見の黎明期なので、材料や条件の相違によって再現しないケースは十分ありえます。また、もしかすると放射線減弱の結果の方が誤りだったという結論になる可能性も残っています。この時期に、簡単に「指摘の効果は確認されなかったものと聞いております」で済ませるのは、非常に重要な発見に対する正しい態度ではないと思います。私としては、以下のように述べていただきたかったと思っています。「原研での実験では効果が確認できなかったが、岩崎博士の報告で詳しい再現条件が明らかになってきているので、相違点を洗い出し、現象の解明に向けて再度追試に挑むよう関係機関に働きかけたい」

いずれにしても、議論の際には、単に肯定・否定という結果だけを述べるのではなく、どのような条件でどのような結果が得られたからそう判断したのかを相互に検証する姿勢が大事だと思います。

以下、応答を議事録から引用させていただきます。(赤字は引用者による)


森ゆうこ議員の質問
放射能対策は最優先の課題です。原発サイトの汚染水問題や各地の放射性汚泥など、一時的な管理は限界に達しつつあります。新しい技術も活用し、これまでにない発想で早急に対応すべきです。あわせて、放射能で汚染されたものを拡散する政策は世界の常識に反するものであると考えますが、総理の御所見を伺います。
例えば、新しい技術の中に、下村文部科学大臣も御関心のあるナノ純銀によるセシウム低減技術があります。二月六日、放射線関係の研究会で、半減期を著しく短縮させる減弱効果があったとの検証測定結果が報告されました。まずは、しかるべき機関に実情を調査研究させるべきと考えますが、下村大臣、いかがですか
下村大臣の答弁
○国務大臣(下村博文君) 森議員から、ナノ純銀によるセシウムの低減技術についてのお尋ねがございました。
除染技術については、これまでも様々な研究機関や団体等から新しい技術が提案され、日本原子力研究開発機構においては、様々な除染技術に対して実証試験等を行い、その効果を確認してまいりました
さて、私も関心のあるナノ純銀によるセシウム低減技術でございますが、日本原子力研究開発機構が関係の大学とともに二度にわたる試験を実施しましたが、残念ながら御指摘の効果は確認されなかったものと聞いております。しかし、除染技術として効果的なものを活用していくことは極めて重要であり、文部科学省としては、日本原子力研究開発機構に対し、今後とも各方面から御提案のある技術について、関係各省とも連携し、積極的にその技術的評価に取り組み、有望な技術の確認を行うよう要請してまいります。(拍手)

また、森ゆうこ議員の質問にあった、以下の部分には概ね同意するのですが、今後の成長分野として力を入れるものの中に、ぜひ常温核融合を加えていただきたいと思います。
世界のエネルギー産業が目指す方向は、福島原発事故後、一変しました。
再生可能エネルギーの分野は、今後の成長産業、希望であると総理自身が所信表明でも述べられました。日本は、太陽光、風力、地熱、潮力、バイオマスなど再生可能エネルギーのポテンシャルと、本格的に試掘が始まった油田、ガス田、メタンハイドレート等を見れば、全てのエネルギー需要を賄って余りある資源大国になる可能性を秘めていると政府の様々な試算で確認できます。
安倍総理、世界一を目指していこうではありませんか。この世界中の国と企業がこれから覇権を争う再生可能エネルギーの分野こそ、再生医療などと並んで日本の技術力と人材を集中して胸を張って世界に貢献できる分野です。再生可能エネルギー世界一を国の目標に掲げて、最終的にはエネルギー自給国家を目指そうではないですか。いかがですか。これは、エネルギー安全保障の観点からも国策として極めて重要だと考えますが、総理のお考えを伺います。
以上

ICCF-18の参加登録始まる

第18回の国際常温核融合会議は、アメリカのミズーリ大学で開催されます。その参加登録が開始されました。私は行く予定はありませんが、前回よりも参加者が増えること、特に若手研究者の参加が増えることを願っています。


ちなみに、今回も生体内核変換のパネルが設けられており、ヴィソツキー博士達の最新の研究状況が出てくるのではと期待しています。


以上

ウィキペディアに常温核融合関連の項目追加

最近、ウィキペディアに常温核融合関連の項目が追加されました。どなたが追加してくれたのか分かりませんが、ありがとうございます。記録が整理されて行くのは素晴らしいと思います。
私が気づいた項目のページを挙げます。



ちなみに、「国際常温核融合学会賞」は、日本からも受賞者を輩出していますが、賞自体に、アイシン精機の元社長である故・豊田稔さんの名前を取ったMinoru Toyoda Gold Medalがあるのは特筆すべきことだと思います。豊田稔さんは、不遇だった黎明期の常温核融合研究を支えた功労者です。

この賞については、 http://www.iscmns.org/MinoruToyodaMedal.pdf に説明が載っています。以下はその引用です。




以上